完訳・封神演義 / 許仲琳 編
- 作者: 許仲琳
- 出版社/メーカー: 光栄
- 発売日: 1995/01
- メディア: 単行本
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- 作者: 許仲琳
- 出版社/メーカー: 光栄
- 発売日: 1995/02
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- 作者: 許仲琳
- 出版社/メーカー: 光栄
- 発売日: 1995/03
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ご多分に漏れず藤崎竜先生の「封神演義」で この作品を知りました。比較的早い時期に安能務版を読んでいたおかげで、この計画の最終的な目標や結末、登場人物の末路なども ある程度把握していました。とは言え、当時はジャンプ連載中のフジリュー版がオリジナリティ溢れる展開をしていたので しばらくはそっちに夢中。原作の良さを味わうのは連載が終了して 数年してからでした。
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・* 以下ネタバレ *・
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フジリュー版の中で「少年」というと黄天祥や王太子兄弟をイメージしますが、私にとって この作品の「少年」はナタひとりです。子どもならではの無邪気さは そのまま規律に縛られない自由な精神に、父親である李靖とのいざこざや、蓮の花による転生(再生)などなど、前半部分だけでも彼がいかに特別な「生(性質)」を持つキャラクターか分かると思います。何て言うか、書き方があからさまなんです(笑)。
大人(主に中年から初老)だらけの武将の中で、彼らと肩を並べるどころか二郎真君と共にツートップとも言える活躍を見せる彼に魅せられない訳がなく…現在に至っております。最後の方では少年とは程遠い姿になってしまったりもしますが(…この辺が容赦ないよね、中国って)、それもまた一興と思えるくらい魅力的。
…ってキャラ語りになってしまいましたが、作品としても非常に面白いです。
講談社(安能版)と光栄(本書&分冊してイラストを入れた文庫版)は それぞれ面白いと思います。ただ 原典をかじった後に読み返してみて、日本語訳をする際に参考になるのは光栄版かなぁ。まだまだ読み込んでいきたい作品のひとつです。
*1:正しい表記は「口+那」と「咤−ウ冠」の二文字