水に眠る月 / ごとうしのぶ

水に眠る月 (夢見の章) (徳間AMキャラ文庫)

水に眠る月 (夢見の章) (徳間AMキャラ文庫)

水に眠る月〈2〉霧雨の章 (キャラ文庫)

水に眠る月〈2〉霧雨の章 (キャラ文庫)

水に眠る月〈3〉黄昏の章 (キャラ文庫)

水に眠る月〈3〉黄昏の章 (キャラ文庫)

G.W.中に読んだ本、その2。
この本が出版された当時、高校の友人から「君の好きそうなのがあったよ」とススメられ、帰りのY川駅の本屋で眺めて表紙のイラストが本当に私好みだったので思わず手にとったのですが、ぱらぱらめくって「BLかい!」とびっくりした ほろ苦い思い出が…(苦笑)。


その一件以降、タイトルをずっと覚えていたらしく、先日古本屋さんで背表紙だけを追っていて発見&購入しました。帰宅後 3巻続けて一気読みをしたのですが、不覚にも泣いてしまいました。しかもメインカップルじゃない所で。


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・* 以下ネタバレ *・
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女性名の少年は狙いすぎでは…と思いつつ 普通のファンタジーだと思って読んでいたら、どうやらローファンタジーだったようで二度びっくり。この辺りの小ネタを活かしてラノベでもう1本別の話があっても面白そう。


このお話の中では「夢見」という能力と、その能力を表現する劇中劇のような文章が上手く機能していて、ひっかけだと分っているのに話に引き込まれました。泣かされたのも この仕掛けのせい。最初に最悪の状態(悲劇)を想定していると、それが回避された時の喜びとか安堵感は大きいという心理的作用を上手くつつかれました。


ただ、左手で持ってるページ数がかなり少なくなってきた辺りで1〜2巻までの ほんわか幸せな雰囲気が吹っ飛んだのは意外でした。もしや投げっ放しエンドなのではとガタガタしながら読み続けて、案の定スッキリしたラストでは無かったけど…悲恋にはならなかった所に救いを感じました。


ところで。
「ごとうしのぶ」さんのお名前はどこかで聞いたなーと思っていたら「ぐれちゃわないでね(南京ぐれ子さん)」の原作の方だ、と思い当たる。更に友人に借りたタクミくんシリーズの1冊目*1を読んだ事を思い出しました。こっちの筋ではビッグネームだったのですね…モノ知らずです。

*1:Nちゃんゴメン、借りっ放しだ…