レジェンド・オブ・ゾロ
気合入れて観て来ました…大満足です。
同情の余地の無い悪と、民衆の身方の英雄。話が非常に分りやすい話になっていて、これぞ冒険活劇！というノリで最後まできっちり通してくれました。
アントニオ・バンデラスのゾロは相変らずかっこよくてセクシーで、キャサリン・ゼタ＝ジョーンズのエレナは美しさに強さが加わって 益々魅力的になっていた。劇場で「マスク・オブ・ゾロ」を見て大興奮した7年前の気持ちが蘇るようでした。
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・* 以下ネタバレ *・
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しかし冒頭のゾロ（アレハンドロ）が 人々の喝采に応えているシーンは ちょっと違和感がありました。というのも、前作でアレハンドロがゾロ（先代）の元で剣を学ぶ きっかけとなったのは、兄弟の復讐のためだったから。
前作の「悪」は、アレハンドロの兄の仇であり、先代ゾロの妻の仇であり、ひとり娘を奪った者であり、そして民衆を苦しめる悪でもあった。最終的に、その「悪」を駆逐して虐げられた人々を救ったから「正義の味方」になっただけだったように思うのです。それこそ、ヒーローを気取って勝手な行動をして 先代ゾロにシバかれていたようなひとだったのに…成長したなぁ（笑）。
でも、そのガチガチの正義の味方じゃないところに惹かれます。描き方にもよるけど、組織に所属しない自由なヒーローだからこそ、守りたいものだけの為に戦えるところが好き。設定（脚本）のそういった曖昧さに加えて、CGについても 少し思うところがあったけど…そういう粗があってこそ「ゾロ」という作品になっているんだろうから この辺はいいや（…）。
心残りは円形のペンダントの存在が消えていたこと。
かつてアレハンドロと彼の兄が、幼いながらに「ヒーロー」を救って、譲り受けたペンダント。もちろん、受け継がれるのは技や精神（魂）であって、物ではないというのも分るけど、ゾロの血が流れているエレナと、ゾロの魂を受け継いだアレハンドロの息子として、「ゾロ」に授けられるシーンも見てみたかったな。
「ゾロ」が必要なのは、人々ではなくアレハンドロ自身だと言うエレナの言葉。
結局、これって八つ当たりだったのかな。アレハンドロが辞められない理由は、称讃の言葉が欲しかった訳でも、正義の味方やってる自分に酔いしれていた訳でもなかった（いや、エレナを奪られたと思ってからの彼は そりゃあもう子どもっぽい嫉妬でキーキー言ってましたが/笑）。「息子のことほったらかして」と責めていた彼女も、自分を危険にさらしてまで夫を守ろうとしたので言えたものじゃない。
結局 終わってみれば 彼は人々の平和…ひいては家族の幸せを守るために、妻は夫の秘密を守るために戦っていたわけで…あれ、何これ もしかして惚気話（笑）？「一緒にいられない（やっていけない）」なんて言っておきながらむさぼるようなキスをする夫婦だもんなぁ。ああ、ホントらぶらぶだ。
しかしまぁ、何でアントニオ・ヴァンデラスのキスってあんなにえろいんだろうね…！「スパイキッズ」シリーズのおかげで 少しは薄まったようにみえた香り立つような色気は健在でございました。子ども（ホアキン）は見ちゃいけないと思うよ（笑）！46歳だって…あぶらのりまくってます。
さてさて、意外に子役さんも好演していました。
2人の息子ホアキン役のアドリアン・アロンソくん、実はあんまり期待をしていなかったのですが（←失礼な。）、とてもキュート。トレイラーの扱いが悪かったので、ちょこっとしか出てこないんだろうな と思っていたのに、見せ場がたくさんありました。教室で おじいちゃん先生を相手に戦うところなんか、ちっちゃいのがちょこまかちょこまか…思わず顔がほころぶようなナイスアクション。
小さな身体で正義感に燃える姿も、ちょっと生意気な言動も可愛い。英語もがんばって勉強したそうで、その がんばりっぷりに感動しました（母国語はスペイン語）。…でも、正直なところエイドリアンくんのお顔は、パパであるはずのバンデラス（アレハンドロ）よりアルマン伯爵役のひとに似ている気がする（…）。
あと、神父も良かった。
それなりに神父らしく振舞ってるのに 実は生臭坊主で、何よりとってもチャーミング。神父さん最高です。こういう ちょっと心が和む脇キャラって大事だと思います。
ところで先代ゾロであるディエゴ（アンソニー・ホプキンス）は遺影どころか名前すら出てこなかったように思います…養父（ドン・ラファエロ）の名前は出てきたのに…翻訳に反映されていなかった（＝英語が聞き取れなかった）だけかもしれない。
アクションシーンは迫力があったけど、切り替えが早かったり同じ場所でゾロとエレナが戦うと、どこを見れば良いのか迷ってしまいました。その辺はDVDになってから じっくりと見てみたいと思います。とにかくスッキリしました。かっこよかった！
●公式サイト ： THE LEGEND OF ZORRO
