勾玉三部作 / 荻原規子
空色勾玉、白鳥異伝、薄紅天女の三作で勾玉三部作。
これまた下のスカイ・クロラと同じく空色勾玉だけ読んで満足してしまい、残りの2作に手を出せないでいたものを図書館で借りてきました。
2作とも夜を徹して読んでしまうくらい面白かったです。
白鳥異伝の少年少女も、薄紅天女の少年達も、幼い頃はすごく近くにいた相手との別離、という要素が物語の中で上手く作用していて良かったです。物語の終わりの時ですら 彼らは少年期の真っ只中にいるのに、その短い人生経験の中で 一番大事だと思うものを決められる強くて潔い子達ばかりでした。
双子スキー&兄弟スキーな自分は「薄紅天女」阿高と藤太の甥&叔父コンビと苑上と賀美野の姉弟にダブルパンチでやられました。この物語は血縁(その祖先)が重要な鍵を握っていた訳ですが 前者のべったりと後者のツン→デレっぷり(…)にきゅんきゅんしました。特に苑上は、冬を越えて花がやわらかく咲いたような成長じゃないですか。ああ、女の子っていいなあ…。
じっくり読み返したいので、新書版で購入予定です。
風神秘抄も読みました。もしどれかを映像化するならこの作品が一番映えそう。